行く前までは何かと不安が多かったミラノ。色々なブログを読んでいるとスリにあったとか、釣り銭をごまかされたとか・・・。結局そういう被害には遭わずにすみましたが。
ただひとつ困ったことは、ホテルのチェックインも、駅での切符購入も、道を教えてもらうときも、バールのオーダーも、相手が必ずイタリア語を使ってきたこと!
いや、イタリア語しか通じないと言うことはないんですがね、こっちが片言のイタリア語で話しかけると、イタリア語のシャワー(文字通り)を浴びせかけられるんです。実際半分も分からなかったけれど・・・。
第二外国語でイタリア語をはじめてまだ半年の身には辛いです…。
まず訪れたのはミラノのランドマーク、ミラノ大聖堂。切符売り場が分からず、2周ぐらい周りを回ったのち、警備の兵士さんに聞いて何とか券を手に入れました。
近寄ってみると隅々まで彫刻で覆われていて驚きます。
続いて大聖堂近くのアンブロジアーナ美術館へ。ここの目玉はレオナルド・ダヴィンチの『音楽家の肖像』と彼の膨大な設計図『アトランティコ手稿』。美術館の建物は対抗宗教改革の時、当時ミラノを支配していたハプスブルクによって改修されたそうで、窓ガラスにハプスブルクの双頭鷲がはめこまれていました。
ほかに数人の見学者がいるだけでほぼ貸し切りの状態でした。チケット売り場のおばさんは寝ているという、なんともイタリアらしい光景。
ミラノの町の一角にあるスフォルツェスコ城は城塞として使われていました。
ミラノのトラムの1番系統には1920年代から30年代の古い車両が当てられています。
運河付近にて。このセンスがわからんw
記念墓地です。1866年に建てられました。イスラームチックな回廊です。イタリアは様々な文化が混ざっていて興味深いです。
中に入ってみました。やっぱりイスラームの影響を受けてますね。
サン・マウリツィオ教会は、16世紀のフレスコ画がすばらしい。ノアの箱船など、聖書をモチーフにした絵で飾られています。
こうして一通り町見物を終えると、今夜の宿に向かいます。
宿はアパートメントを利用しました。ミラノの昔ながらのアパートの一室(民泊みたいなもの?)で、部外者は自分のみ。オーナーのおばさんはわたしに鍵を預けると、さっさとどこかへ消えてしまいました。
さて、ここで事件発生!
夕方、晩ご飯を食べに外出したのですが、戻ってくると、部屋の鍵がうまく開けられない。鍵穴にはささるのですが、その先がうんともすんともまわらない!
出てくときは、オートロックなので全然問題なかったのですが……
宿のおばさんに電話するか、そう思ってスマホを出すと・・・
電池が足りない!(顔面蒼白)
困ったなあ。なんども扉を開けられるか試したのですが、もうこれはどうしようもない。駅まで行って公衆電話さがすか。
そう諦めかけたとき!階段下から足音が・・・
「Scusi! (すみません!)」上がってきたお兄さんを必死で呼び止め助けを求めます。
そうするとお兄さん、猛烈なスピードのイタリア語で何か言ってきます。
chiave(鍵)だけは聞き取れたので、鍵を渡すと・・・
カチッ
え?そんな簡単にあくん?お兄さんが一捻りすると扉はいとも簡単に開いたのでした。
「Grazie mille!(本当にありがとう!)」
心から感謝です。絶望のどん底にいたのですから。ところがお兄さんは・・・
「チャオ!」て言って手を振りながら、そのまま階段を上ってゆくではありませんか。
お礼にお土産渡したかったのに。しかしイタリア人のお兄ちゃん、かっこいいな。
そんなこんなで部屋に無事帰ることができたのですが…
ただ、もう怖くて部屋の外には出られん!
幸いこのアパートメントには一泊だけの予定だったので、二度と自分独りで鍵を開けることはありませんでした(笑)
さて、続いてはイタリアが誇る高速列車にのって、アドリア海の港町トリエステを目指します。未回収のイタリア領です!興奮します…
(続き)