今回の中央アジア旅行で、ソビエトの地下宮殿とも称されるタシケントメトロの全駅を制覇してきました。そのなかでも印象に残った駅を紹介したいと思います。
Космонавтлар駅 (宇宙飛行士駅)
名前の通り、駅の建築装飾は宇宙をテーマにしています。壁面にはテレシコワやガガーリンなどをイメージした青い陶器製のメダリオンが飾られています。天井のガラスは宙に輝く天の川をイメージしたそう。そしてプラットホームの丸い柱はガラス、金属片、花崗岩、大理石で覆われていて豪華。まるで異次元空間に誘われたかのようです。
ガガーリン
世界初の女性宇宙飛行士テレシコワ。「私はカモメ」の名言を残した人です。
Узбекистанская 駅(ウズベキスタン駅)
国名を冠した駅。ウズベキスタンの国旗が埋め込まれた壁画があります。
Гафура Гуляма駅(ガフール・グラム駅)
スターリン勲章を受賞した同名の作家の名前を冠した駅。一見すると大したことの無いようなつくりですが、ここの見所は剥がれ落ちずに残ったと思われるタイル。よく見ると、白い馬やソ連の赤い星、そしてまるでモナリザのような瞳をした女性像まであり、ちょっと不思議な感じ。
なんとなくモナリザに似ていませんか?
Тинчлик駅( ティンチリク駅)
ソ連崩壊間際につくられた駅。ウズベキスタンらしいイスラーム建築を象徴した壁のタイルが印象的。
Дружба Народов駅 (諸国民の友情駅)
なんともソ連チックな名前(笑)
千夜一夜物語みたいなかんじ?あるいはイスラームの叙事詩かもしれません。
ティムール朝の詩人で、ソビエト時代から評価が高かったナヴォイ。ウズベキスタンのいたる所で彼の像を見かけます。
Чиланзар駅(チランザル駅)
ウズベキスタンの山脈の名前を冠した駅名だそうですが、照明がなかなか豪華でした。
Алмазар駅(アルマザル駅)
元々は独ソ戦の英雄の名前を冠した駅でしたが、近年改名されました。しかしながら大祖国戦争(ロシアでは独ソ戦をこのように呼ぶ)をイメージした彫刻は今も残っています。おそらくタシケントで最もソ連を感じることができる駅でしょう。
出征兵士を見送る妻でしょうか。
こんな物騒な駅が家の最寄り駅だったらやだなぁ(笑)
Пушкинская 駅(プーシキンスカヤ駅)
ロシアの有名な詩人、小説家のプーシキンの名前の駅。スケルトン構造と大理石の組み合わせがなんとも奇抜。キャンドルを模した照明が不思議な空間を生み出しています。
Абдулла Кодирий駅(アブドラ・コディリー駅)
2001年開業のわりと最近の駅。なんで照明にこんなにまでこだわるのでしょうか(^^)
壁むき出しの京都市営地下鉄しか私は知らないので、タシケントの地下鉄駅の豪華さにはただただ驚くばかりでした。日本にはこんなに凝った地下鉄駅はありませんよね。大阪の淀屋橋駅はどこかタシケントメトロの駅に通じるものがあるように感じられますが。
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