サークルの離島好き仲間で小笠原諸島の父島と母島に行ってきました。小笠原って聞いたことあるけどどこ?って人のために地図を。父島列島・母島列島は東京から南へはるか1000キロの彼方にある小さな島々。小笠原村自体は南鳥島とか硫黄島とかも含むので最果ての島は東京から2000キロ以上の先にあります。つまり、絶海の孤島です。
空港はないのでアクセスはフェリーのみ!小笠原海運の「おがさわら丸」が週1便だけ東京の竹芝桟橋と父島の間を結んでいます。所要時間は24時間。まるまる1日船に乗っていることになります。もちろん行きも帰りも(笑)
このアクセスの悪さゆえに1週間休まないと島に行けないため、社会人になってからはなかなか行けない島なのです。大学生は基本的に暇ですから、お金さえ貯めれば余裕はあるけど・・・。ちなみに船代が高いため5泊6日で諸経費ふくめ10万円ぐらいはかかりました。
出発は東京・浜松町の竹芝桟橋。世界自然遺産登録されてから観光客が増加したので2016年に新造船となった3代目おがさわら丸。遙か彼方にスカイツリーも見えます。ここから非現実的な世界に行くというのが信じられません。
さすがに長時間の船旅なので課金して2等寝台にしました。最低限のプライバシーが確保されるのもいいけど、最大のメリットはコンセントがあることなのです。
ちなみに雑魚寝はこんなかんじ。乗船者は僕らみたいな物好きな大学生とご高齢の夫婦、あとは有休つかったなって感じの釣り人たち。見た目も釣りバカ日誌そっくり笑
小笠原海運の社員さんに見送られて船は小笠原諸島への長旅に出ます。出港時に銅鑼の音が響くのも旅情をかき立てて乙なもの。昔はみんなこうだったみたいですね。
レインボーブリッジを通過して品川沖へ。
羽田空港では船のマストのすぐ上を飛行機が行き交います。
東京湾アクアラインが見えてくるともう横浜沖です。
一躍話題となってしまったダイヤモンドプリンセスが見えました。小笠原海運も新型コロナウイルス対策で乗客全員に発熱検査をしていましたが、長時間の船旅はちょっと迷いました…。ちなみに3月末に計画していた旅行は大事をとってキャンセルしました。
お昼ご飯は船内レストランでカレーライス。お肉たっぷりでとってもおいしい。
東京湾を出るのに3時間以上もかかります。食後はデッキに出て東京湾見物。
そろそろ房総半島の付け根。鋸山がみえました。
東京湾を出るとスマホのアンテナは一切立たなくなります。することがないのでデッキに出て伊豆諸島の島影を眺めるか、船室で本を読むか、あるいは船内探検するか。写真は三宅島。スマホ使用不可能になると無限に時間があるように感じられて逆にいいかも。
イルカで有名な御蔵島の島影を遙か遠くにみとめると、そろそろ日没です。
晩ご飯はオムライス。食べるか本を読むか海を眺める以外にすることありません。けっこう贅沢なひとときかも。
おやつは名物だというアップルパイを正味。それから船室に戻り18時半には就寝。じつに健康的…。だって日が暮れたらすることないし。
翌朝は5時半の日の出とともに起床。甲板に出るとさすが南方!3月初旬だというのに気温は20度。半袖でも十分なぐらいです。
船の中から朝日を見るのは奄美以来。どこまでも続く水平線の向こうから上る太陽。どこか神秘的です。1日が始まるって感じ。当たり前だけど。
朝食はこれで500円。そういえば今まで船の中でご飯食べたことなかったような…。
午前9時ぐらいにやっと島影が現れました。
小笠原諸島の最北端、聟島列島です。アホウドリなどの観察が行われていますが、完全な無人島。ジョン万次郎が漂着したのはこの近くの鳥島という話だけど、無人島に漂着したら絶望だったろうな。人がいたとしても外洋船からはよっぽどのことがない限り見つけられないし。
「あっクジラ!」という声がして振り向くとバッシャンと一瞬のこと。カメラを向けたときにはもう波しぶきしか映らず。ともかくクジラにも歓迎されました、小笠原諸島に到着です。このあとたくさんのクジラを見ることになるのですが…。
甲板の上で潮風に吹かれているとあっという間に父島が見えてきました。24時間の船旅というけど、思いのほかあっという間。もっと乗ってたかった。楽しい船旅です。
さすが火山島だけあってゴツゴツしています。それにしても海が綺麗!!
浜辺のすぐそばまで密林が広がっているのが凄い。
二見湾に入港。いよいよ下船です。それにしてもこの海の色…奄美以来の綺麗さに感動。正直、沖縄なんかよりもだんぜん素晴らしい。
というわけで父島にやってきました!これから自転車を借り絶海の孤島を島めぐりです!