高雄の下町・哈瑪星に日本統治時代の建物をさがして

台湾の魅力ってなんでしょうか?グルメなり雄大な自然なり色々あると思いますが、自分は様々な文化が混ざり合っている感じに惹かれます。


いかにも中国らしく、道ばたで麻雀をやっているおじさんに会ったと思えば、先住民料理の屋台が現れたり、さらにその隣には「日式緑茶」の店があったり…


町並みにおいても同様。近代的なビルもボロボロのアパートも、昭和初期の日本の建物も、孔子廟も、すべてが隣り合って立っているのです。この雑多な感じがたまりません。



さらなる「雑多な感じ」を求めて、高雄の下町と言われる哈瑪星に行ってみました。


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高雄では環状ライトレール(トラム)が建設中。哈瑪星まで先行開業しています。

詳しい仕組みは全然わからないのですが、架線がなくても走れるそうです。


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哈瑪星にはかつて高雄港駅がありました。ここまで鉄道で貨物を運び、船に移し替えていたそうです。広大な線路の跡地は緑地公園として市民の憩いの場になっていました。


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公園の一角に高雄港駅の駅舎とプラットホームが残っています。


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駅内部は資料室になっており、駅長室なんかも見学できました。


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戦前の高雄港駅。昭和天皇も訪問されたそうです。


哈瑪星の町は駅を中心につくられました。駅を出るとさっそく昔の建物が姿を見せます。


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こちらは貿易商大楼。戦前は旅館「春田屋」がありました。


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大正9年に建てられた山形屋書店。今はレストランになっています。


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三和銀行は大正10年の建物。戦後は台湾銀行として使われていました。


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武徳殿という剣道の道場も残っています。こちらも大正時代のもの。入口の巨大なガジュマルが南国らしいです。中には宮本武蔵の格言が掲げられていました。


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今でも稽古で利用することがあるそうですが、行った時は中を自由に見学できました。竹刀の打ち合う音も聞えず、のんびりとした時間が流れています。


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こちらは高雄郡役所(後に警察署)。ほんとよく残っているなぁと思います。



哈瑪星はこのぐらいにして高雄駅前のホテルにチェックイン。
駅に用事は無かったけど、どうせなので駅前に残る戦前の駅舎を見に行きました。


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かつての高雄駅の正面部分が残っています。寺社建築と西洋建築の合いの子だそうです。現在、周辺では再開発が進められており、将来的にはこの旧駅舎も活用するのだとか。


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晩ご飯は美麗島駅近くの夜市に行って豚肉料理を食べました。


本当においしかったのですが、屋台は全然英語が通じない!


一番困るのが注文の時ですね。うろ覚えの中国語で頑張ります。
漢字の羅列でなんとなく意味は伝わるので、メニューを指さして
「ウォーシャンヤオ ツェーク!(コレください!)」


発音合ってるか知りませんよ(笑)
ただこちらだってご飯にありつけるかどうかは死活問題なので、必死なのです。



ほんと、事前に「はじめての中国語」という本でフレーズ覚えておいてよかったです。
「これください」「何がおすすめ?」ぐらいは覚えていった方がいいと思います(笑)


でも台湾の方はどなたも本当に親切で、店内が混み合っていても、外国人であろうが面倒くさがらず応対してくれます。「おいしい!」って言うとニコっと笑ってくれました。


これにて台湾1日目は終了。翌日はちょっと郊外まで遠出しようと思います。




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