天橋立を見下ろす桜山と大江山の古社巡礼

京都のいいところは、ちょっと郊外に出ればすぐ田舎になること。先週末、町の閉塞感に疲れてきたので、ふらっと山陰本線の始発列車で京丹後まで足を伸ばしてみました。(隣府県で緊急事態宣言が出た今となっては、こういう外出も難しくなりそうですが…。)


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京都丹後鉄道もご覧の通り、貸し切り状態。まぁ朝7時台というのもあるんだけど。


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まずやって来たのは日本三景天橋立!小学校最後の春休みに母親と2人で来て以来、実に8年ぶりです。こんなに綺麗だったっけ?白砂と松原と青い海のコントラストが想像以上に美しかったです。日本海だというのに波が穏やか。


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なんと、両脇が海だというのに真水が湧いているのです。古来から神聖視されてきた「磯清水」は和泉式部の和歌にも出てくるのだとか。


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それで、こんな立派な松の大木が育つのでしょうか?


天橋立は下を歩くのもいいけど、やっぱり上から見下ろしたい!普通の人は傘松公園か天橋立ビューランドという遊園地にリフトやケーブルで登るのですが、ここはお金をケチって、歩いて近くの山に歩いて登りたいと思います。


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天橋立駅の裏側にある桜山公園。大して桜はないけど、その昔、吉野の山から古木を移植してきたのだとか。あまり知られていない天橋立の穴場スポットです。


ただ、ここではまだ天橋立を「見下ろす」感はないので、もっと上の文珠山に登ります。


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文珠山に登り、山道を歩くこと30分。たどり着いた桜山第二展望台からすばらしい景色を見ることができました。いやぁ、歩いた甲斐あった。


続いて駅まで戻り、今度は酒呑童子の鬼伝説で知られる大江山に向かいたいと思います。


大江山天橋立といえば「大江山 いく野の道の遠ければ まだふみも見ず 天橋立」という小式部内侍の歌で有名ですね!


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宮津でのりかえ。時間に余裕があったので町中を歩いてみました。


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今年の桜はとても綺麗ですね。花見客もいませんが、誰にも見られないところで一生懸命に咲いているのが健気で気に入った。


大江山には元伊勢三社といわれる古社があります。その名の通り、伊勢神宮ゆかりの神社。なんでも天照大神伊勢神宮に鎮座される54年前には、この地にお祀りされていたのだとか。というわけで「元伊勢」なのです。歴代天皇もたくさん行幸しています。


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すごい密林です。境内に足を一歩踏み入れた瞬間に空気ががらりと変わった。参道の真ん中にご神木が堂々とそびえ立っています。


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こちらが元伊勢内宮皇大神社。神さびていて、格式高い感じです。


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岩戸山(日室ヶ嶽)は古代より信仰されている山で、神が降臨したと伝えられる場所。頂上には古代の祭祀遺跡があるのだとか。


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つづいて内宮皇大神社の奥宮である天岩戸神社 へ。急流のすぐ横に岩壁に張り付くようにして建っており、参拝するには沢登りと鎖登りをしなければいけません。


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一刻も早く世の中が落ち着きますように…


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帰りは丹鉄の内宮駅から。桜が見事でした。京都の良さを再発見した、なかなか充実した旅になりました。