沖縄 路線バスの旅③ 名護バスターミナルから今帰仁へ

沖縄の主要な公共交通機関といえばバス。ただちょっと運賃が高いのが難点。そこで今回利用したのは「沖縄路線バス 周遊パス」


1日券と3日券があり、お値段はそれぞれ2500円と5000円。1日券はちょっと厳しいですが、3日券を使って名護や本部に泊まりがけで行くなら、簡単に元を取れます。


乗車できるのは沖縄の主要なバス4社(東陽バス・沖縄バス・琉球バス・那覇バス)の路線。島の中を縦横無尽に走っているので大抵の場所には行くことができます。
ただし那覇~名護間の高速バス路線(111番・117番)だけは乗れないのでご注意。名護に行く場合は20番か120番を使うことになります。東海岸を通る22番・77番でも行けるけど(乗車記)、ものすごく遠回りです。



チケット購入はデパートリウボウ7階「リウボウ旅行サロン」のみ。県庁の前にあるデパートです。営業時間は10:00~19:00なので前日購入を推奨します。


今旅では3日券を購入しました。ただ発券番号が「2605」・・・だいぶ若い。やっぱり沖縄観光と言えばみなさんレンタカーなのでしょうか。まあ確かにバスの本数は少ないし、全然時間通りじゃないし、不便ですもんね。


ちなみに私事ですが、3日券の元を1日でとってしまいました。結局3日間で1万7000円分ぐらいはバスに乗ったかと。ローカル路線バス好きには絶対推奨の切符です。



元を取るために朝から積極的に活動します。安里の「Mr 金城」を早朝にチェックアウト。そして「ゆいレール」の始発で那覇バスターミナル(旭橋)へ。



今日は名護で一泊しますが、荷物もって歩くの面倒くさいので一泊分の着替えだけもって、あとは那覇バスターミナル内のコインロッカーに預けちゃいました。



(元 京浜急行) 日野ブルーリボン。1991年式。古い~!


沖縄バスにしても東陽バスにしてもカラーリングいいなぁ。




朝6:32発の20系統、名護バスターミナル行きに乗車します。沖縄バスの三菱ふそうエアロスターでした。この系統は結構あたらしいの投入しているよう。


沖縄にとっては思い入れが強い国道58号線をひたすら北上します。ちなみに豆知識ですが、日本一長い国道は那覇から鹿児島を結ぶこの58号線なのです。とはいってもいわゆる海上国道なので、制覇するには僕みたいにフェリーに乗らなきゃいけません。



しばらくすると左側に延々とフェンスが続きます。米軍の牧港補給地区です。



ようやくフェンスが切れたと思ったら今度は右側に鉄条網が数キロにわたって現れます。遙か彼方の丘の向こうまで続く空白地帯、米軍嘉手納基地。



嘉手納、読谷と抜けて恩納村まで来ると左手に海が開けました。いかにも高級そうなリゾートホテルもちらほら。それにしても海、透き通ってる・・・



終点の名護バスターミナルに到着。 沖縄バスの三菱ふそうエアロスター だらけです。ここまで並ぶと圧巻だな。ちなみに手前左は元神奈川中央交通バス。



三菱ふそうエアロミディMK。元京阪バス。我が地元、京都を走っていたバスに再会!



ここから65系統・66系統の本部半島一周線に乗ります。沖縄バスと琉球バスの共同運行。後ろに行き先板が置いてありました。すごいなぁ・・・手動だ。



沖縄の長距離路線バスって前乗り前降りなのですが、なんと後扉ふさいで座席配置してる!!これやっていいんですか(笑)



車窓から見る羽地内海。奥は屋我地島です。



今帰仁城入口」で降車しました。世界遺産だから人もたくさんいるのかと思ったけど、気配すらない。店もならび、道も整備されてた斎場御嶽とは大違い。


今帰仁城行こうかと思いましたが、人はいないし、道は藪だし、途中で引き返しました。ハブがうじゃうじゃいるようなので。車だったらもっと楽に近くまで行けたそうですけど。まあこの景色見られたらいいかな。あとで勝連城行くし。




2時間先のバスまで暇すぎるので海辺に行ってみます。



わぁ貸し切りビーチ!なんだこの透明感は!



裸足になって海の中に入ります。特に何をするわけでもなく、ボーっと波の音を聞いているだけで癒やされるのはなんでだろう??



うちなー優れすぎ。も・う・か・え・ら・な・い・ぞ


突然、静寂な海に耳を引き裂くような爆音が響き渡ります。なにかと思えば嘉手納基地の戦略爆撃機。行きに見たフェンスといい、米軍機といい、沖縄の基地負担の現実を身をもって実感。基地どうこうはともかく、「日本の安全保障は沖縄によって支えられてる」ってことは常に頭の片隅に置いておくべきだと思いますけどね。本土に住む人間として。




この集落いいな。琉球の古い家がたくさん残っています。



帰りは沖縄バス。やっぱりエンジン音がイイ!



「沖縄200か602」三菱ふそうエアロスターの1992年式。遠州鉄道にいた車両のようです。前照灯が丸いのと、車両上部の丸みを帯びた形がマニアとしてはたまりません。


ちょっと遅めの昼食を名護漁港の直営店で食べました。安くて量が多くておいしい!沖縄の魚って「いらぶちゃー」みたいな青い熱帯魚ばかりで、正直大丈夫なのか?と思っていましたが、天ぷらにするとなんてことはない。


糸もずくも最高です!やっぱりうちなー優れてる。




名護の市内をぶらぶら歩いていると古写真がありました。1964年の東京オリンピック聖火リレーがここにも来たよう。64年って日本本土復帰前、米軍統治下ですよね。


きっとこの聖火は沖縄県民にとって印象的なものだったはず。2020年、日本に復帰して初めての東京オリンピック。今度の聖火は名護市民にどのように映るのでしょうか。


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