九州から夜行フェリーで離島に行こう!五島列島・奄美・沖縄へ行くには?

夜行フェリーのメリットは何と言ってもコスパがいいこと!朝、港に着いたらさっそく観光を開始できます。宿泊費と移動費を考えたら、お得なこと間違いなしです。


多くの夜行フェリーは関西ー九州のような都市間航路ですが、中には五島列島壱岐対馬小笠原諸島、沖縄の大東諸島など、夜行で行ける離島航路も数多く存在します。今日は、実際の乗船記も含めて九州を発着する3つの離島航路を紹介したいと思います。



※下記の運賃表は2019年10月(消費増税対応済み)のものです。燃料油価格変動調整金は頻繁に変動するので、参考の値段だと思ってご覧下さい。


五島列島長崎県

え!五島列島に夜行フェリーなんかで行けるの?ちょっと意外かも知れません。確かに五島列島へのアクセスは飛行機かジェットフォイルがメインですから。


今回紹介する野母商船のフェリーは博多と福江を結ぶ船。下りは博多を深夜に出発し、早朝に五島列島に到着します。しかも、なんと乗り通しても5000円を切るのです!

博多港 宇久島 小値賀島 上五島 奈留島 福江島
下り 23:45 03:55 04:40 05:40 07:25 08:15
上り 17:50 13:45 13:00 11:50 ←←← 10:10

(時刻は2019年10月現在。下り便の博多港乗船は21:45より開始)

宇久島 小値賀島 上五島 奈留島 福江島
博多港 3840 4000 4370 4750 4930
宇久島 480 1230 2520 2890
小値賀島 960 2080 2600
上五島 1240 1660
奈留島 650

(運賃は2019年10月現在。指定席は追加料金が発生)


船の揺れですが、外海に出るので多少は揺れます。0時に消灯した後も3時の宇久島着岸から船内放送が流れ始めるので、ゆっくり眠りたい方は個室を予約した方が良いでしょう。また途中で下船する場合は寝過ごさないように注意してください。


それと、金曜の夜から週末にかけては帰省客と観光客で大混雑になります。寝る場所を確保するのも大変なぐらいですから、早めに乗船してしまいましょう。



博多港フェリーターミナルは博多駅からバスで20分弱。野母商船の乗り場は壱岐対馬へ向かう九州郵船と共同です。



こちらが博多と五島列島をむすぶフェリー太古。新造船なので内部はとっても綺麗です。



高級感あふれるラウンジ。ただし夜は閉鎖されます。



シャワールームも完備。ただし限りが有るので乗船したら早めに浴びてしまいましょう。



五島列島には早朝到着。ほとんど明かりがないので、星がすごいです。



島に着いたら朝から観光できます。夜明けの町並みはとっても美しいです。さっそく教会巡りなど、楽しみましょう!


ただし宇久島小値賀島上五島中通島には早朝到着ですので、まだまだ眠い人も多いはず!そんな方のためにもフェリーターミナルには仮眠室もあります。ぜひ利用して、思い思いの五島旅を楽しんでください。



奄美大島・徳之島・沖永良部島与論島沖縄本島


鹿児島と沖縄を結ぶ航路は旅好きなら誰もが憧れるはず!船は奄美の美しい島々を伝って、真っ青な海をひたすら突き進みます。

鹿児島港 奄美大島 徳之島 沖永良部島 与論島 本部港 那覇
下り 18:00 05:00 09:10 11:30 13:40 16:40 19:00
上り 08:30(翌日) 20:30 16:30 14:10 11:50 09:00 07:00


※時刻は2019年10月現在。徳之島~与論島から乗船する場合、港変更や抜港が頻発するので、当日電話で港に確認をとったほうが無難です。

奄美大島 徳之島 沖永良部島 与論島 本部港 那覇
鹿児島港 9640 11840 12990 14040 14350 15300
奄美大島 3200 4770 6030 8230 9910
徳之島 1720 2990 5400 6970
沖永良部島 1630 4340 5920
与論島 3090 4450
本部港 2150


※運賃は2019年10月現在。個室は追加料金が発生。別途、奄美・沖縄交流割引等が適用される場合があります。予約の際、電話で最新の情報をお確かめください。


運航するのはマリックスラインとマルエフェリーの2社。交互にほぼ毎日就航しています。値段はどちらも同じですが、新造船のマルエフェリーの方が断然快適です。




那覇港での荷物の積み込み風景。
四方を海に阻まれた沖縄にとっては、本土と繋がる、まさに生命線の航路です。


船の揺れですが、晴れていてもとんでもなく揺れます。東シナ海のど真ん中ですから仕方ないですが、時には立っていられないことも。乗り物酔いがひどい方は注意です。



マルエフェリーの運航するフェリー波之上の2等室。仕切りがなされており、プライバシーがしっかりと確保されています。



レストラン。ただしほぼ営業することはないので、もっぱらフリースペースの扱い。軽食は乗船前に買ったほうがよさそう。



沖縄県北部の本部港に到着。美ら海水族館があることで有名ですね。



エメラルドグリーンを通り越して、ブルー・ハワイのシロップのような色をしている与論港に入港。小さな島なので港から町内まで簡単に歩けます。



こちらはマリックスラインの2等室。マルエフェリーと違って昔ながらの開放的な雑魚寝スタイルです。ちなみにコンセントですが、数に限りが有るのでご注意。マルエフェリーの2等室もコンセントは少ないです。それからシャワールームはきちんと確保されていますが、シャンプーなどのアメニティとタオルがありません。事前購入しましょう。



沖永良部島(伊延港)の入港シーン。しょっちゅう海上が時化るので、町中に近い和泊港ではなく伊延港に港変更となることが多くあります。ここから町内までは4キロの山道でバスも滅多に来ないので気をつけてください。ちなみにここは西郷隆盛の上陸地。



夜に奄美大島の名瀬港に到着。ここは大きなフェリーターミナルがあります。



朝焼けとともに錦江湾に入ります。写真は海から見た開聞岳



桜島を右手に見ながら鹿児島新港に着岸。贅沢な船旅です。



喜界島・奄美大島・徳之島・沖永良部島(鹿児島県)


☆古仁屋経由便(名瀬、古仁屋は奄美大島

鹿児島港 喜界島 名瀬 古仁屋 徳之島 沖永良部島
下り 17:30 04:30 07:00 09:40 12:20 ーー
上り 08:30(翌) 20:30 17:50 15:10 12:50 ーー


☆沖永良部経由便(名瀬、古仁屋は奄美大島

鹿児島港 喜界島 名瀬 古仁屋 徳之島 沖永良部島
下り 17:30 04:30 07:00 09:40 12:20 14:50
上り 10:20(翌) 22:20 19:55 ←←← ←←← 15:05


※時刻は2019年10月現在。奄美大島沖永良部島から乗船する場合、頻繁に港変更や抜港が発生するので、当日電話で港に確認をとったほうが無難です。


喜界島 名瀬(大島) 徳之島 沖永良部島
鹿児島港 9640 9640 11840 12990
喜界島 3820 6760 8120
奄美大島 3200 4770
徳之島 1720


※運賃は2019年10月現在。個室は追加料金が発生。別途、奄美群島間割引等が適用される場合があります。予約の際、電話で最新の情報をお確かめください。


わずか3000トンのフェリーきかい。沖縄航路は観光客も乗りますが、喜界島経由便の利用者はほぼほぼ地元の人です。船も小型で、揺れもすごい。ただ貨客船を体験できる航路は限られているので、島人になった気分で乗るのも悪くありません!



運航するのは奄美海運。2等室はプライバシーが確保されいます。



レストランもありますが、この船でも専らフリースペースの扱い。



喜界島着岸風景。行きの便、帰りの便とも深夜・早朝到着ですので真っ暗です。



最後に

今回紹介した航路以外にも、九州を発着する離島・夜行フェリーはたくさん存在します。最後にリンクを張っておきますので、旅行のときは検討してみてください。


1)野母商船:(博多ー宇久・小値賀・青方・奈留・福江)

2)マルエフェリー・奄美海運
(鹿児島ー喜界島・奄美大島・徳之島・沖永良部島与論島沖縄本島

3)マリックスライン:(鹿児島ー奄美大島・徳之島・沖永良部島与論島沖縄本島

4)フェリーはいびすかす:(鹿児島ー種子島屋久島)

5)フェリーとから2:詳細は十島村HP
(鹿児島ー口之島・中之島諏訪之瀬島・平島・悪石島・小宝島・宝島・奄美大島

6)壱岐・対馬フェリー:(博多ー壱岐対馬

7)九州郵船:(博多ー壱岐対馬



五島列島旅行記
antonov-24.hatenablog.com



与論島沖永良部島奄美大島・喜界島の旅行記
antonov-24.hatenablog.com



与論島沖永良部島奄美大島・喜界島のフェリー体験談】
antonov-24.hatenablog.com

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【追記1】
この記事は2019年当時のものです。マリックスライン(那覇ー鹿児島)は新造船の計画が発表されました。2021年11月就航予定とのことです。詳しくはページ最下部のリンクをご参照ください。(2021/8/14)

【追記2】
尾道市生口島の造船所で建造中のマリックスラインを見てきました。見た感じ、外観は何も変わっていない。ただ、個室とかが増えて、新しいニーズに応えようとしているとのこと。奄美世界遺産になったし、丁度いいタイミングですね。(2021/10/31)